凝縮水除去装置スチームトラップ
スチームトラップSTの特長
蒸気の熱エネルギーを、ムダなく有効的に利用できるスチームトラップSTシリーズ
工場などで利用される蒸気は、ボイラにより高温・高圧のものを配管を通じて各種の設備に運ばれていきます。蒸気は、配管を通る過程や設備で利用されたあと、凝縮してドレン(水滴)になります。
ドレンが滞留すると設備での十分な能力を得られず、時にはスチームハンマー現象により設備の損傷を招くことがあります。
このようなドレンを、蒸気を漏らさず速やかに排出させる装置(スチームトラップ)が配管の各所に設けられています。しかし、このスチームトラップのメンテナンス不足や経年劣化などにより、ドレンと共に蒸気までも排出されているのが現状です。
STは、蒸気のロスを大幅に軽減しながらドレンを常時連続的に排出し、経時的な性能劣化がないため、長期にわたって使用できるのが特長です。(旧名:SP-CRD)
STの機能と特長
- システムの負荷変動に適応
- 最適なプロセス温度制御の持続を実現
- 蒸気温度の安定
- 蒸気ロスの抑制
- 高い持久力
- イージーメンテナンス
効果
- 燃料および水の使用量削減
- CO2排出量削減
- 生産効率の工場
- メンテナンス費用の削減
(補修及び買換えコストの削減)
従来トラップとの比較
従 来 品 | S T | |
原 理 | 圧力・温度・浮力により、間欠的に排出弁を開閉させて、ドレンを排出する。 | ベンチュリーノズル(微細なトンネル)の入口に圧力を加えると、水は通過しやすく蒸気は水に比べて通過しにくい性質を利用。 |
仕組みと メンテナンス |
●可動部がある。 ●可動部があるため、 メンテナンスが必要。 ●可動部があるため経年劣化しやすく、 蒸気のロスが増加する。 |
●ベンチユリーノズルがあるだけで固定式。 ●基本的にメンテナンスフリー。 (詰まりがあっても短時間で容易に解消可) ●劣化しにくい。(SUS製) ●負荷の変動に対応可。 ●継続的な安定した凝縮水の排出が可能。 |
耐久性 | 2~4年(数か月で使えなくなるものもある) | 10年以上 |
選 定 | ●トラップ1個ごとに最大許容圧力とドレンの排出量が限定される。 ●安全率を2~ 3倍とするため、容量が大きくなってしまい、生蒸気の排出があり、スチームロスとなる。 |
●27種類のノズルできめ細かく圧力と蒸気量に対応できるため、スチームロスが少なくなる。 ●蒸気使用量の不確かな古い既設機器にも有効。 |
イージーメンテナンス
メンテナンスは中のノズルを交換するだけ。設備の稼働中でも数分で作業が完了します。